【シェフが解説】ホテル調理師はきつい？辞めたい人が知るべき働くメリット

料理人の就職先として根強い人気を誇るホテル業界。
料理人としてホテルで働きたいと思っている人も少なくないと感じています。

しかし、ホテルについて「実は全然知らない」なんてことはありませんか？

ホテルは閉鎖的な組織なため外部にリアルな情報が流出しない特性があります。

そこで現役ホテルシェフである筆者が、ホテルの勤務時間や給料面、働くメリットデメリットなどを、実際に働いていた5つ星ホテルを例に上げ解説します。

ホテル名	ホテルランク	客室数	宴会場数	結婚式場数	直営レストラン数	調理人数
帝○ホテル	5つ星	550室〜600室	27室	3箇所	9箇所	300人〜350人

この記事をホテルへの就職や転職をする際の、判断材料にしていただければと思います。

※データは2024年に情報収集を行い取得したものとなっております。
※ホテル内の配属先により勤務時間が異なる場合がございます模でご了承ください。

ホテルの調理師のきついところ体験談

華やかなホテル業界にも「きつい」と感じることは多くあります。

ホテル調理師は人間関係が複雑できつい

ホテル内は閉鎖的な空間で人間関係のストレスは大きいと感じています。

厨房の狭いスペースと密集度

ホテルの厨房は狭いスペースに多くのスタッフが集まるため、個々の作業が密集しています。コミュニケーションがスムーズに行き届かず、誤解やトラブルが生じやすくなります。

毎日同じ人、同じ環境で働くことはストレスが溜まりやすく、人間関係を悪化させる原因になります。

高いストレスレベルと時間制約

ホテルの調理師は通常、ピーク時に大量の注文を処理する必要があり、そのためには高いストレス耐性が求められます。ストレスの中で作業することで、感情のコントロールが難しくなり、人間関係に影響が出やすくなります。

長時間の労働と不規則なシフト

ホテル調理師の仕事は通常、長時間かつ不規則なシフトが組まれることがあります。これにより、仕事とプライベートのバランスが難しくなり、コミュニケーションの機会が制約されることがあります。

クレームやプレッシャーへの対応

ホテルの調理師はお客様からのクレームや圧力に晒されることがあります。これに対応するためには冷静な判断とチームワークが必要ですが、これがうまくいかないと不和が生じやすくなります。

ホテル調理師は勤務時間がきつい

個人経営のレストランに比べ労働時間が短いホテル調理師ですが、場合によっては勤務時間がきついと感じることがあります。

需要の変動

ホテルのレストランや宴会施設は、季節や特定のイベントによって需要が大きく変動することがあります。需要が急激に増加すると、調理師たちは多くの料理を準備しなければならず、そのために長時間働くことが求められます。

営業時間の長さ

ホテルのレストランやルームサービスは通常、朝食から夜間まで営業しています。これにより、調理師たちは朝から夜までの長時間勤務が必要となります。

繁忙期の宴会やイベント

ホテルでは様々な宴会やイベントが開催されます。これらのイベントでは大量の食事が提供されるため、調理師たちはその対応として長時間働くことがあります。

年末年始や、長期休暇のタイミングが繁忙期として負担が大きくなります。

予測困難な状況

ホテル業界は予測が難しいことがあり、急な予約やイベントの増加に対応するために調理師たちは柔軟かつ迅速に対応する必要があります。これが長時間労働につながることがあります。

専門的なスキルの必要性

高品質な料理を提供するためには、調理師たちは高度な技術や専門的な知識を持っている必要があります。これにより、特定の料理や調理法に時間をかけることがあります。

ホテル調理師は給料が安くきつい

ホテルの調理師は華やかな世界と裏腹に、給料面ではかなり低い水準となっています。

役職	年収範囲	平均年収	キャリアアップのポスト
調理スタッフ	200万円〜	–	開始ポジション
部門シェフ	300万円〜	300万円	部門責任者
スーシェフ	400万円〜500万円	450万円	スペシャリスト
シェフ	500万円〜600万円	550万円	キッチン管理者
統括シェフ	600万円〜700万円	650万円	複数部門管理者
総料理長	700万円〜900万円	800万円	料理全体の責任者
役員	800万円〜1200万円	1000万円	経営陣

平均年収は各範囲の中間値を表しており、キャリアアップのポストは一般的な進行方向ですが、実際のホテルによって異なる場合があります。

【項目別】料理人・調理師の年収調査。年収1000万は可能？

その原因は以下の通り。

厳しい労働環境と長時間労働

ホテルの調理師は通常、朝から夜までの長時間働くことが一般的です。料理の準備、ピーク時のサービス、後片付けなど、厨房での仕事は体力と時間を要するため、これが労働時間に対し、給料が低い理由の一つとなっています。

季節性や需要の変動

ホテル業界は季節や需要に大きく左右されることがあります。需要がピークになるときは非常に忙しくなりますが、その反面、需要が低い時期は余剰労働者が発生しやすく、残業代の減少に伴い給料に影響を与えることがあります。

競争と価格競争

ホテル業界は競争が激しく、価格競争も起こりやすいです。企業は往々にして経費削減を余儀なくされ、その一環として労働コストを削減することがあります。

教育と技術の差

一部の調理師は高度な技術やスキルを持っていますが、全体的な給与水準はこれに見合わないことがあります。これは、特に初級のポジションや補助的な役割において、経験が浅い者への給与が低い傾向があるためです。

【給料がきつい方必見】都会のホテル調理師は高年収をになれる

ホテル勤務では給料のやすさと労働環境がきつくつらい思いをしているのではないでしょうか？

しかし、日本のエリアごとに給料面で差があることも事実です。

エリア	年収	時給(ア)	時給(派)
北海道・東北	363万円	950円	－
甲信越・北陸	383万円	1,001円	－
関東	414万円	1,065円	－
東海	388万円	1,000円	－
関西	411万円	1,036円	1,351円
中国	366万円	968円	－
四国	370万円	901円	－
九州・沖縄	378万円	936円	1,101円

求人ボックス

関東、関西のホテル調理師の年収は高い

以下の表はさらに詳しい４７都道府県の年収格差を示しています。

アルバイトの時給と比例して、正社員の給料も上がるため状況を把握しておくことが重要です。

都道府県	最低賃金額（円）
1位　東京都	1,113
2位　神奈川県	1,112
3位　大阪府	1,064
…	…
45位　沖縄県	896
46位　徳島県	896
47位　岩手県	893

厚生労働省調査

東京都が1,113円でトップとなり、岩手県が896円で最下位となりました。

上位と下位の差は217円にも及び、地域間の格差が依然として存在することが明らかになりました。

【シェフの実体験】料理人の修行は都会がおすすめ！修行先を探す方法

都心部では外国人観光客の影響もあり、宿泊価格が大幅に上昇しています。

宿泊価格が上昇し、利益率か上がっているため、従業員への給料還元が行われやすくなっています。

都会のホテルに入社するタイミングは早いが得

現在、求人情報が豊富で調理師が不足している状況です。

社会情勢の影響を大きく受けた、ホテル、飲食業界。しかし、活気をと戻しつつある今、採用枠を拡大し人員補充に力を入れているホテルが増えています。

ホテルへの調理師転職に向いているエージェント

エージェント名	総合点 満点/３５	こんな人に オススメ	解説記事	求人数	求人の質	エージェントの質	独自の特徴	レスの速さ	実績	口コミ
	34点	ホテルの求人数がかなり豊富。 年収アップを目的に転職する。 年収400万円以上を狙いたい。 エージェント選びに迷っている。	フーズラボの口コミと評判	★★★★★ 25329件	★★★★★ 最高	★★★★★ 最高	★★★★★ 書類作成代行	★★★★☆	★★★★★ No.1多数	★★★★★ 詳細
	27点	ホテル・ブライダル業界のみを狙って転職する。	飲食転職なびの口コミ評判	★★★★☆ 約800件	★★★★★ 最高	★★★☆☆ 普通	★★★☆☆ なし	★★★★☆	★★★★★	★★★☆☆ 詳細
	25点	ホテルのみを狙って転職する。	おもてなしHRの口コミ評判	★★★★☆ ※ホテルのみ	★★★★☆ 良い	★★★★☆ 良い	★★★☆☆ なし	★★★☆☆	★★★☆☆	★★★★☆ 詳細

【きついか確認】ホテルの調理師の主な配属先と仕事内容

ホテルには多くの調理師が働く場所があります。その中でも一般的な例を紹介します。

ホテルランク	客室数	宴会場数	結婚式場数	直営レストラン数	調理人数
5つ星	550室〜600室	27室	3箇所	9箇所	300人〜350人

ホテル調理師の配属先：宴会調理部門

1日何十件も行われる宴会の調理を担当します。ホテルに料理人として就職した際、7割の確率で宴会調理に配属となります。

以下のようなセクション分けがなされています。

セクション	ポスト	役割
ホットセクション	ソーシエ・ロティシエール	ソース作りや肉の調理全般を担当
ホットセクション	ポワソニエ	魚料理全般を担当
ホットセクション	アントルメティエ	野菜やスープの調理を担当
コールドセクション	ガルドマンジェ	冷たい料理全般や野菜の下ごしらえを担当
コールドセクション	ブッチャー	肉や魚の下ごしらえを担当。人数が少ない場合が多い

又、例外的にブッフェレストランの調理も担っていことが多いです。

ホットセクションの仕事内容

---

ソース・ロティー係　
ソーシエ・ロティシエールと呼ばれる、ソースの作成・肉の火入れ全般を担当

フィッシュ係　
ポワソニエと呼ばれる部署で、魚料理全般を担当

野菜・スープ係　
アントルメティエと呼ばれる、野菜の調理・スープの作成を担当

コールドセクションの仕事内容

ガルドマンジェ　　：冷静料理全般を担当。野菜系の下処理を行うことも多い。

ブッチャー　　　　：肉魚の下処理を担当。宴会調理の部門の中で最も少人数なチームな場合が多い

ホテル調理師の配属先：レストラン部門の仕事内容

ホテルに料理人として就職した際、3割の確率でレストラン配属になります。

レストランは以下の種類があります。

• フレンチレストラン
• イタリアンレストラン
• 和食レストラン
• 中華料理レストラン
• ステーキハウス
• カフェ＆バー
• テラスカフェ
• 屋上レストラン

ホテルレストランのきついところ

レストラン業態	きつさの要因	業務内容の負担
フレンチレストラン	料理の複雑さ、高い顧客要求	繊細な技術、長時間労働、精神的プレッシャー
イタリアンレストラン	メニューの多様性、手作りの手間	スピード要求、メニュー対応
和食レストラン	季節ごとの食材対応、技術要求が高い	細かい作業、食材管理
中華料理レストラン	高温調理、大量の油使用	体力勝負、油汚れの掃除
ステーキハウス	肉の焼き加減管理、脂分の多さ	肉の大量準備、火力調整
カフェ＆バー	客の回転が早い、飲み物対応も必要	注文頻度が高く、スピードが求められる
テラスカフェ	天候に左右される、屋外の対応	季節の影響、屋外作業の負担
屋上レストラン	天候や風の影響、施設管理	屋外設備の管理、天候による調整

1. フレンチレストラン
   • 特徴: 高級感と繊細な料理が提供される。
   • きつさ: 料理の複雑さ、コース料理の提供、時間管理の厳しさ。
   • 負担: 繊細な調理と盛り付けが要求され、長時間立ちっぱなしで神経を使う。
2. イタリアンレストラン
   • 特徴: パスタやピザを中心とした多彩なメニュー。
   • きつさ: パスタの茹で加減やピザの焼き時間の調整、メニューの多様性への対応。
   • 負担: 多くの注文が入ると、手早い作業が求められ、特に週末はピークが続く。
3. 和食レストラン
   • 特徴: 季節感と繊細な技術が求められる。
   • きつさ: 魚をさばく技術や素材の厳選、刺身の正確な切り方が必要。
   • 負担: 季節ごとにメニューや調理方法が変わるため、食材の仕入れや管理が難しい。
4. 中華料理レストラン
   • 特徴: 強い火力と短時間で調理する技術。
   • きつさ: 高温・大量の油を使うため、暑さや油汚れの掃除が大変。
   • 負担: 体力勝負の作業が多く、火力の強い調理器具を使うため身体的な負担も大きい。
5. ステーキハウス
   • 特徴: 肉の焼き加減やカットが重要。
   • きつさ: 肉の焼き加減をミスすると大きなクレームに繋がる。
   • 負担: 大量の肉の準備、脂分が多いため、グリルや調理台の掃除が大変。
6. カフェ＆バー
   • 特徴: 軽食とドリンクの提供、回転率が高い。
   • きつさ: 注文が頻繁に入り、カジュアルながらスピード感が必要。
   • 負担: アルコール対応、複数の飲み物を同時に作る必要があり、手際の良さが求められる。
7. テラスカフェ
   • 特徴: 屋外での食事提供、開放感が特徴。
   • きつさ: 天候や虫の影響があり、客席の管理が大変。
   • 負担: 季節に応じた対応やテラスの管理が追加業務となり、外の気温変化に合わせた業務調整が必要。
8. 屋上レストラン
   • 特徴: 景色を楽しむ場所で、非日常感がある。
   • きつさ: 天候や風の影響を受けやすく、施設管理や対応が難しい。
   • 負担: 屋外設備の維持や安全管理が求められ、天候によって営業時間の調整が必要。

ホテル調理師の労働環境と仕事内容はきつい？

こちらでは配属される確率の高い宴会調理を例にします。

ホテル調理師の勤務時間

勤務時間は10時間程度
実働時間8時間　
休憩1時間　
残業1時間

勤務時間：10時間程度

• ホテル調理師の勤務時間は、一般的に1日の拘束時間が10時間ほどです。調理業界としては比較的スタンダードな時間ですが、これはホテル特有の「朝食、ランチ、ディナー」の各食事時間帯に合わせたスケジュール管理が影響しています。

実働時間：8時間

• 実働時間は8時間ですが、食材の準備や片付け、厨房の整理整頓、翌日の仕込みなどに追加の時間がかかることが多くあります。シフト制を導入しているホテルもあり、早朝から勤務が始まることや、ディナー終了後の遅い時間までの勤務が一般的です。

休憩時間：1時間

• 一般的に、1時間の休憩時間が確保されていますが、ほぼ取れないと思って間違い無いでしょう。

残業：1時間

• 1時間の残業は想定内ですが、シーズンごとに変動があり、繁忙期（クリスマス・新年・大型イベント等）には残業が増えることもあります。ホテル業界では働き方改革の影響で、残業時間の短縮に取り組む施設も増えてきています。

ホテル調理師の休日数はきつくない

年間休日：110日~129日
週休：2日制
祝日休暇（16日）
夏期休暇（3日~5日間）
正月休暇（2日~4日間）

年間休日110日〜129日：調理業界トップクラスの休日数

• 体と心のケアができる
  調理師は立ち仕事が多く、体力的に大変な職業です。年間休日が多いことで、疲労をしっかりとリカバリーでき、体力的な負担を軽減できます。
  また、メンタル面でのリフレッシュも十分にできるため、モチベーションを保ちやすいです。

2. 週休2日制：安定した休暇取得

• 週末にリセットできる
  週休2日制が確保されていると、定期的に休むことができ、仕事とプライベートのバランスが取りやすくなります。調理業界全体では週1日休みの店舗も多いため、安定して週2日休めるのは非常に嬉しいポイントです。
• 家族や友人との時間も確保
  家族や友人と過ごす時間を確保しやすくなり、プライベートの充実度が上がります。仕事以外の時間も充実することで、調理師としてのやる気や創造力も向上します。

3. 祝日休暇（16日）：忙しい日でも休める可能性

• 一般的な祝日も休めるチャンス
  多くの飲食店では祝日は忙しいため、休みが取れないことが多いですが、ホテルではシフト制が整っているため祝日でも休める機会があります。
  これは特に家族や友人が祝日休みの場合、同じタイミングで過ごせるというメリットがあります。

4. 夏期休暇（3日〜5日間）：リフレッシュできる長期休暇

• シーズンごとの疲れを回復できる
  夏の暑さや長期間働くことによる疲労をリフレッシュできる休暇です。
  調理師は体力勝負の職業ですが、3日〜5日間の夏期休暇が取れることで、心身ともにリセットでき、体調を整えながら集中力を高めることができます。

5. 正月休暇（2日〜4日間）：イベント時期にもしっかり休める

• 年末年始の繁忙期に休める希少な機会
  正月は多くの飲食店が繁忙期を迎える中、ホテル調理師は休暇が取れる場合があります。年末年始に休めることは特に調理業界では希少で、リフレッシュする絶好の機会となります。
  ※交代制なため、毎年正月休みを取ることは不可能。

飲食業界ではトップクラスの休日数です。

ホテル以外の公休数が多い業態はコチラ⇓
　ブライダル業界・老人ホーム集団調理業界・病院給食・保育園給食

ホテル調理師1日の流れ：仕事内容はきつい？

【実例】ホテル調理師の年収は安くてきつい

結論：ホテルの料理人は給料水準が低いです。

著者の働いていたホテルでは以下のような年収となっていました。実際に当時の働いていた仲間に聞いたリアルな給料事情です。

年齢	経験年数	役職	年収（万円）	月給（万円）	ボーナス（年二回）
20歳	2年目	一般料理人	¥2,800,000	¥200,000前後	あり
32歳	13年目	スーシェフ	¥4,300,000	¥300,000前後	あり
45歳	26年目	シェフ	¥4,900,000	¥350,000前後	あり

20歳　ホテル調理師2年目　役職なし

年収280万円　月給20万前後　ボーナスあり年二回

32歳　ホテル調理師13年目　役職スーシェフ　

年収430万円　月給30万円前後　ボーナスあり年二回

45歳　ホテル調理師26年目　役職シェフ　

年収490万円　月給35万円前後　ボーナスあり年二回

有名ホテルは給料が高いというのは間違った考え方かもしれませんね。

シェフの年収について詳しくはコチラ→フレンチシェフ・料理長の給料は高い！現役シェフ給料を元に解説

料理人・調理師全体の平均年収はこちら⇓の記事で解説しています。
雇われ料理人・調理師で年収1000万は不可能！現実的に狙える年収は？
年齢別、地域別、性別別に区分して具体的な平均を確認できます。

ホテル調理師のメリット・デメリットを確認

ホテルで働くメリット	ホテルで働くデメリット
多くの休日と勤務時間のバランスが取りやすい	勤務時間内で学べることが少ない
業務がルーティーン化しているので働きやすい	業務範囲が狭い
多くの人と働くので様々な料理の勉強ができる	人間関係が複雑
自分に箔がつく	給料が安い

調理師がホテルで働くメリット

• 多くの休日と勤務時間のバランスが取りやすい。
• 業務がルーティーン化しているので働きやすい
• 多くの人と働くので様々な料理の勉強ができる
• 自分に箔がつく

１．多くの休日と勤務時間のバランスが取りやすい

休日を利用してリフレッシュをしたり、自己研鑽を行うことができる。

２．業務がルーティーン化しているので働きやすい

大規模なキッチンであることが多いため、統率を取るために仕組み化されている。

３．多くの人と働くので様々な料理の勉強ができる

ホテルにはいろんなジャンルの料理人がいます。
幅広く料理を学びたい方にはオススメです。

４．自分に箔がつく

料理人として〇〇ホテル出身ですと発信できる。
筆者はテレビや雑誌の取材の際、必ず発信している出身ホテルについて質問を受けます。

調理師がホテルで働くきついところ

• 勤務時間内で学べることが少ない
• 業務範囲が狭い
• 人間関係が複雑
• 給料が安い

１．勤務時間内で学べることが少ない

定時上がりを厳しくチェックしているホテルが多く居残り勉強がしにくい。
マチバのレストランに比べ勤務時間が短いため業務習得に時間がかかる。

２．業務範囲が狭い

業務が細分化され、料理のパーツを作るような事が多いため、料理の一連の流れを学びにくい。

３．人間関係が複雑

多くの人がいるホテルでは人間関係の構築が難しいです。
料理人の中には職人肌な人が多く、ここで挫折する見習いも少なくありません。

４．給料が安い

給料水準が低く将来の不安がつきまといます。
しかし、休日が多いので副業に時間を使うことで収入を増やすことも可能です。

ホテル調理師きついと思う方におすすめの転職先

ホテルの調理師は、飲食業界の中でも格式が高いという認識の企業が多いです。

筆者は実際、ホテル以外の企業の選考で落ちたことがありません。

ホテル調理師としてきつい仕事をこなし手に入れたスキルを最大限活かせる業態は以下の3つ。

ホテル調理師におすすめ１：ブライダル調理師

ブライダル調理師とホテルの調理師の業務内容は共通点が多く転職しやすいです。
解説記事：ブライダル調理師・料理人の仕事内容や年収は？メリットデメリット

ホテルからの転職の難易度はやや高め

実績にもよりますが、ブライダル調理師は人気が高く、入社難易度が上がっています。しかし、即戦力として採用されれば高い年収が見込めます。

ホテル調理師におすすめ２：保育園給食の調理師

保育園調理師のおすすめする理由は以下の通り。

解説記事：保育園の調理師が辞めたいと思う理由。おすすめの転職先

ホテルからの転職の難易度は低い

ホテルからの転職となれば入社できる可能性が高くおすすめできます。ライフワークバランスの獲得は約束されるものの年収は少し下がってしまう可能性があります。

ホテル調理師におすすめ３：老人ホームの調理師

老人ホームは少子高齢化社会における日本で需要が拡大します。調理師も例外なく必要とされるため、ホテルからの転職におすすめです。

解説記事：老人ホームの調理補助はきつい？現役調理師が具体的な働き方を解説

ホテルからの転職の難易度は低い

老人ホームの調理職は人手不足により常に求人を出していることがあります。老人ホームの数に対し、調理師が不足していることが原因として挙げられます。

ホテル調理師がきついと感じる方におすすめの転職方法

ホテル調理師は忙しく時間がないことが大半です。個人で転職活動を行うと転職に失敗し、ブラック企業に転職してしまうことが多くあります。

転職に失敗しブラック労働になった料理人の末路はコチラ↓
⇨【現場の真実】料理人・調理師がブラックな理由9選！底辺から抜け出す方法

ホテル調理師がきつい人は転職エージェントに頼ろう

転職エージェントでは履歴書代行サービスなど便利な機能が備わっています。求人数も膨大にあり、自分にあった職場を探すためには利用するしかないと思っています。

転職エージェントを利用する前に必要な基礎知識はコチラ↓
⇨【徹底解説】転職エージェントのメリット・デメリット！使わないほうがいい人の特徴

おすすめの転職エージェント比較

順位	エージェント名	総合点 満点/３５	こんな人に オススメ	解説記事	求人数	求人の質	エージェントの質	独自の特徴	レスの速さ	実績	口コミ
1位		34	履歴書を丸投げで作って欲しい。 年収アップを目的に転職する。 年収400万円以上を狙いたい。 エージェント選びに迷っている。	フーズラボの口コミと評判	★★★★★ 25329件	★★★★★ 最高	★★★★★ 最高	★★★★★ 書類作成代行	★★★★☆	★★★★★ No.1多数	★★★★★ 詳細
2位		29	多くの求人が見たい。	クックビズ口コミ評判	★★★★★ 30000件	★★★★☆ 良い	★★★★☆ 良い	★★★☆☆ なし	★★★★☆	★★★★★ 老舗安定感	★★★★☆ 詳細
3位		27	ブライダル業界のみを狙って転職する。	飲食転職なびの口コミ評判	★★★★☆ 約800件	★★★★★ 最高	★★★☆☆ 普通	★★★☆☆ なし	★★★★☆	★★★★★	★★★☆☆ 詳細
4位		26	マイナーエージェントが良い。	キャリアメニューの口コミ評判	★☆☆☆☆ 非公開	★★★★☆ 良い	★★★★☆ 良い	★★★★★ 転居サポート	★★★★☆	★★★★☆	★★★★☆ 詳細
5位		25 ※ホテルのみ	ホテルのみを狙って転職する。	おもてなしHRの口コミ評判	★★★★☆ ※ホテルのみ	★★★★☆ 良い	★★★★☆ 良い	★★★☆☆ なし	★★★☆☆	★★★☆☆	★★★★☆ 詳細

合わせて読みたい関連記事
・【31社から厳選】調理師・料理人向け転職エージェントおすすめ3選！

ホテル調理師を辞めたいと思う方々の声

筆者のホテル経験だけでなく、X（Twitter）で集めたリアルな口コミを紹介します。ホテルの調理仲間の悩みを知ることで、自分自身のキャリアを考えるきっかけにしていただければと思います。

ホテル調理師は給与底辺でやめたい

パートさんの息子25歳
23で結婚子持ち
ホテルの調理師つまらないし給与底辺でやめたい、他にやりたい事も無いが転職したいと悩めるご様子。
悩む時間増えるなら早く辞めるが吉。
給与良くないなら楽しい所で働いた方が良い。
10代で本気でやりたい事見付けないと生きるのがしんどい世の中だなぁ。

— ほるけん (@horuken5963) June 23, 2022

X

ホテル調理師は勤務時間が長すぎて辞めたい

FF外から失礼します
調理師「ホテル業はやめとけ、年末年始、GW、お盆、その他夏休み冬休み秋休み等は繁忙期で肉体的にも精神的にも辛くなる、通常勤務時間１２時間の最長１９時間の残業代はよっぽどの事がない限り無し……ホテル業はやめとけ…やめとけ…やめたい…」

— 青葉木菟 (@blue88wings) March 17, 2018

X

ホテル調理師は閉鎖空間で低賃金が辛くて辞めたい

パティシエから調理師に転向したけど
まじでこれ
店舗も工場も大差ない

まぁ調理師も対して変わらないけど
先輩達と一緒に8時間くらい狭い部室で、器具磨くの監視されてるようなそんな感じ

全部が全部そうではないが
ホテルも個人もチェーン店も大半これ

閉鎖空間で低賃金で長時間働くからきつい https://t.co/wQcBqGecfm

— ʚなゅ@𝕊𝕂𝕐𝕃𝕐ɞ (@SKYLY_naxyu) April 14, 2022

X

ホテルで働く調理師の声のまとめ

ホテルの調理師として働くことには確かに多くの魅力があります。高級料理を提供するスキルを学び、多様な文化や食材に触れる機会が豊富です。しかし、現場の声からは以下のような共通の悩みが浮き彫りになります。

1. 低賃金
   多くの調理師が給与に不満を抱えており、特に若手や新卒の調理師は生活費に困窮することも少なくありません。ホテル業界全体としての給与水準の低さは、業界の人材流出を招く大きな要因となっています。
2. 長時間労働
   勤務時間が12時間以上に及ぶことは珍しくなく、これが日常的に続くと精神的・肉体的な負担が大きくなります。長時間労働は家庭生活やプライベートの時間を犠牲にすることにもつながり、バランスの取れた生活が難しくなります。
3. 閉鎖的な職場環境
   調理場という閉鎖的な空間での仕事は、ストレスの要因にもなります。外部との交流が少ないため、精神的な孤立感を感じることもあります。

ホテルの調理師はきついが働くメリットが大きい　

特徴	ポイント
労働環境	– 人間関係複雑、長時間労働、高いストレス。
調理師の苦労	– 多様なスキル組み合わせ、厨房狭さがストレス。
配属先	– 宴会調理（ホット・コールドセクション）、レストラン部門。
労働条件	– 年間休日110~129日、勤務10時間程度、早番/遅番制。
年収例	– 20歳: 280万円, 32歳: 430万円, 45歳: 490万円。
メリット	– 多休で勤務バランス、多様な料理勉強、箔つく。
デメリット	– 勤務内で学び少ない、狭範囲業務、給料低。

ホテルでの労働環境の特徴:きついこと

• 人間関係が複雑でストレスが大きい。
• 長時間の労働と不規則なシフトが一般的。
• 高いストレスレベルと時間制約が課題となる。
• 多様なバックグラウンドとスキルを持つスタッフが協力が必要。

実体験から考えるホテルでの調理師のきついところ

• 人間関係が複雑
  厨房の狭さと密集度がコミュニケーションを難しくし、ストレスを生む。
  多様なバックグラウンドとスキルの異なるスタッフが協力する難しさ。

• 勤務時間が長い場合がある

• 需要の変動や営業時間の長さが長時間労働を引き起こす。
• 長時間の労働と不規則なシフトにより、仕事とプライベートのバランスが難しい。

1. 給料が安い:

• 厳しい労働環境と長時間労働が給料水準の低さに影響。
• 季節性や需要の変動、競争と価格競争が給与に影響を与える。

ホテル調理師の主な配属先:

1. 宴会調理部門:

• ホットセクション（ソーシエ・ロティシエール、ポワソニエ）
• コールドセクション（ガルドマンジェ、ブッチャー）
• ブッフェレストランの調理も担当することがある。

1. レストラン部門:

• フレンチ、イタリアン、和食、中華、ステーキハウスなど、様々なジャンルが存在。

ホテル調理師の労働環境と仕事内容:

• 休日：年間110日~129日、週休2日制、祝日休暇、夏期休暇、正月休暇。
• 勤務時間：例として10時間程度の勤務時間。
• 1日のスケジュール：出勤から宴会の準備、クリーンナップまでの一連の業務。

ホテル調理師の年収例:

• 20歳：年収280万円（経験2年、役職なし）
• 32歳：年収430万円（経験13年、スーシェフ）
• 45歳：年収490万円（経験26年、シェフ）

ホテルで働くメリット・デメリット

メリット:

• 休日と勤務時間のバランスが取りやすい。
• 多くの人と働くことで様々な料理の勉強ができる。
• 自分に箔がつく。

デメリット:

• 勤務時間内での学びが少ない。
• 業務範囲が狭く、料理の一連の流れを学びにくい。
• 人間関係が複雑で構築が難しい。
• 給料が低いが、休日が多いため副業が可能。